ショック②
19歳男性 血痰
- 嚢胞性線維症の既往がある大学生
- 試験勉強中に、突然大量の血痰で救急搬送
- sBP 70, HR 145, SpO2 85%(r.a.), RR 40
- ほとんど話すことができず、顔面は蒼白、呼吸促迫
- 右肺で呼吸音低下、CXpで右全肺野の透過性低下
次のうち対応として誤っているものは?
A. 気管支鏡検査で、焼灼やレーザー治療も検討する
B. 気管支動脈造影検査 IVRを放射線科と協議する
C. ダブルルーメンのチューブで気管挿管する
D. 患者を左側臥位にする
E. 2本の太い(18G以上の)末梢静脈路を確保する
正解: D. 患者を左側臥位にする (右側臥位が正しい)
解説: 健側に血痰が流れ込まないよう悪い肺を下にする。
まずはABCを安定化する。太い2本のルートで大量に細胞外液を投与する(E)。呼吸不全があり気管挿管を行う。ダブルルーメンを用いることで分離換気できる(C)。A,Bは原因の治療として有効である。
"bad lung down" と覚える